2007.5.10
オーストリアのラジオ局の北京オリンピックの建築物の取材に同行させてもらった。
北京オリンピックの建築物関係は情報が漏れないように政府が管理しているそうで、オリンピックの建築物に関しては政府から「資料を渡さないように」といわれているらしい。
別に管理するほどのことじゃないんじゃ?とも思うけど、建築家たちは自分たちの作品だから見せたくてしょうがない感じだった。
時間がないのが一番の問題なんだよねって言っていたのが印象的。
最初にインタビューに行ったのは民間よりの企業で、働いている人たちも非常に疲れているように見えた。
そこで、中国で有名な建築家cui kaiさんにインタビューを受けてもらった。
インタビューが終わって資料をもらえないかと聞くと、資料を渡すのは政府から禁止されているとのこと。
その代わりに、オリンピックとは関係のない都市計画の本をもらった。
そのcui kaiさんとの一連の話が終わった後で、日本語が少し喋れるドイツの青年が、コーヒー飲みませんかとやってきた。
オーストリアの彼の母国語はドイツ語だから、彼らはドイツ語で20分ほど喋っていた。
後から聞くと、「何かオリンピック関係の資料をもらえないかと聞いたのだけど、彼は持っていないって。彼がもし持っていたらあげられると言ったんだけどね。」
ドイツ人だからルールには厳しいんじゃないの?と聞くと、
彼はそういうタイプではなかった、とのこと。
彼との会話も終わり、事務所の中を見回っていると、cui kaiさんが北京オリンピックのメインスタジアムの設計のアドバイスをしている場面に出くわした。
彼はそこでも、いろいろ説明してくれた。
面白いと思ったのは、オリンピックスタジアムとスイミングプールの間のタワーのデザイン。
北京オリンピックまでの時間がないこともあってとてもシンプルで美しい構造。
メディアが取材するときや各国のVIPがそこに登るらしい。
6月から建築が始められる予定で、時間との戦いだといっていた。
スタッフたちが疲れているのもなるほどと頷ける。
この資料ももらえなかったが取材のためのカメラでパソコンの画面に表示されたタワーのモデルを写真に撮っていた。
こういうのも秘密にすべきなのだろうが、彼らも建築家というアーティストだから、見せたいという気持ちが強いのだろう。
2番目に行ったのは清華大学の教授で、オリンピックの森を担当しているという最初に訪れたcui kaiさんよりも民間企業でない分やや政府よりかと想われたjie huさん。
彼とは大学の近くのスターバックスで待ち合わせをした。
彼が言うには、オリンピック関係の取材は、許可が必要で、それがないとインタビューもオリンピックの森にも連れて行けない、とのこと。
「こういう取材は、少なくとも1週間前には連絡してもらわないと。。。」との言葉が印象的だった。
まぁ、その通りだ。。。
オーストリアの彼は、「オーストリアで出発前には忙しくていろいろ時間がなかった。」と言い訳していたが、中国だから何とかなるんじゃないの?とそこまで入念な準備をしてこなかったらしい。
jie huさんは許可を出す人に連絡してくれた。
どういう取材をするかの電子メールを書かないといけないので、彼のオフィスを借りてメールを書くことになった。
彼のオフィスは、ガラス張りで明るく、働いている人もストレスを感じていないようにのびのびとしているように見えた。
オフィスで新聞や雑誌の資料をたくさん渡されて、取材の前に読んで欲しいとのことだった。
彼が何回も繰り返すのは、ビデオは撮らないのか?音だけじゃこの構造の美しさは伝わらないじゃないかと。
彼らも建築家というアーティストだから、彼らの作品を見てもらいたくてしょうがないのだろう。
後日、朝7時に連絡が来て「許可が下りた、今日オリンピックの森に行くから来てくれ」と取材が出来ることになった。
オーストリアの彼は今回は厳密に言うとジャーナリストの取材の立場ではなく、一般の観光客と同じ立場だった。
それでも彼が取材したかったものはすべて取材をして、満足そうに帰っていった。
こういう行き当たりばったりで上手くいくのも中国ならではだ。